音楽の編み物

シューチョのブログ

2009-01-01から1年間の記事一覧

わかる人、わかる時、わかる可能性 (27)

高専ロボコン2009地区大会、九州・沖縄と四国以外もすべて視聴。 中国大会 優勝した広島商船A「新!!シンデレラの巻」のバク転ローリングジャンプが印象的でした。ロボコンというのは、団体競技といいますか、各校のA・Bともに数人~十数人の仲間で組織的…

わかる人、わかる時、わかる可能性 (26)

高専ロボコン2009地区大会、九州・沖縄、四国の2つを見ました。今年は「ダンシングカップル」。二足歩行手動ロボット1体と多足歩行自動ロボット1体が、プレゼントの受け渡しとペアダンスの後、「ポールターン」「シンクロスピン」「リフト」「ローリング…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (44)

──本記事は、シュタイアーのモーツァルトのCDについて、ネタバレ的内容を含みます。本盤はすでに最新の新譜ではないとは思いますが、一応お断りしておきます。── アンドレアス・シュタイアーのモーツァルト、特にK.331のフィナーレ(トルコ行進曲)について…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (43)

フジテレビTWO「夜のヒットスタジオ」、今年また再放送を一から、といっても74年?放送分くらいからですが、ずっとやっていますね。1970年代中頃とといえば、当時小学生だった僕がちょうど歌謡曲というものに積極的に関心を示し始めた頃に当たります。しかし…

クリ拾い (30)

「アクターズ・スタジオ・インタビュー」について。ときどき見かけるこの番組、いつも思うのは、外国(アメリカのみ?)の俳優たちの答や話には含蓄・味わいがあるなあ、ということです。深く豊かな言葉を聞けることが多い。先述のブルック・シールズにして…

クリ拾い(29)

好きな言葉は?──「愛。」 嫌いな言葉は?──「嫉妬。」 好きな音は?──「わが子のいびき。」 嫌いな音は?──「音というか、人を貶める言葉。」 部屋の机の上を整理していると、「アクターズ・スタジオ・インタビュー~ブルック・シールズ 自らを語る~」を見…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (42)

サンケイホールブリーゼにてエリック・ハイドシェックを聴きました。 本割りは ハイドン:ピアノソナタ第59番 シューマン:「子どもの情景」 休 憩 ハイドシェック:5つのプレリュード ドビュッシー:「子どもの領分」 ハイドシェックの生は、“伝説の宇和島…

クリ拾い (28)

C・ダグラス・ラミス『ガンジーの危険な平和憲法案』 (集英社新書、2009年) 8月の新刊。発行日に購入。「非暴力不服従」のガンジーを「独立の父」に持つインドが、どうしてまた核実験をやるのか、という素朴な疑問を抱きつつも、これまであまり深く考え…

クリ拾い (27)

先月に観た映画『MW(ムウ)』について。 ──本記事はその性質上、“ネタばれ”的な内容を含みますのでご了承下さい。── 沢木刑事役の石橋凌の演技・存在感がすばらしく、実に見応えがありました。007シリーズよろしき冒頭の追跡シーンからたいへん引き込まれ、…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (41)

鳥取の「こぶし館」に「島田文庫」というのがあります。その書棚に鶴見俊輔『限界芸術論』の初版第1刷を見つけました。 有名な本なので存在と名前は知っていました。おそらく、ちくま学芸文庫版が出たときにでも表紙を見たことがあったのでしょう。本書をな…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (40)

ちょうどひと月ほど前のことになりますが、宝塚ベガホールで梯剛之リサイタルを聴きましたので、その感想を書くことにします。 梯のピアノは、実演が聴けることを心待ちにしながらも、数年前高槻など近くへ来たときも日が合わず、ようやく聴ける機会に恵まれ…

クリ拾い (26)

シューチョのアーカイブ (6) ──1999.5.27「普通を超えて、好きなことに向きになろう」── 「TVチャンピオン TVヒーロー王選手権」(テレビ大阪)を途中から見ました。「大決勝戦」の出題形式は ── ウルトラ怪獣または仮面ライダーの怪人のソフビ人形20…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (39)

N響アワー、上岡敏之の第九第2楽章。おや、いいですねえ。生放送当時は期待はずれと思ったのですが…。こういった、楽譜上は in one の曲に対して造型意識を可視化した指揮を行うことには共感します。しかも、ベートーヴェンが「3拍子にとること」などと記…

わかる人、わかる時、わかる可能性 (25)

──2009年── もう5~7年前になりますか、北海道女満別の小林研一郎指揮法講座に3回連続で参加したことがあります。先生のお弟子さん数人を除き、受講生のほとんどがアマチュアでした。初参加の年、一際明快な指揮振りだった一人の受講生に注目、後に向こう…

クリ拾い (25)

瀬戸一夫『科学的思考とは何だろうか』(ちくま新書、2004年) 「相対性理論を数式無しで説明する」という試みは、他にも多く行われているのでしょうか。僕は本書で初めてお目にかかりました。一読、なるほど丁寧とは思いましたが、やはり数式を用いた方がシ…

クリ拾い (24)

『ヤッターマン』のオープニング/エンディングの主題歌の話題に関連して、一つ思い出したのが『月光仮面』の主題歌のことです。50年代のモノクロ実写版の主題歌は有名で、まさに「誰もがみんな知っている」でしょう。ところが『月光仮面』は70年代前半にア…

クリ拾い (23)

──以下、映画『ヤッターマン』について多少の“ネタばれ”を含みますことをお断りしておきます。── 映画『ヤッターマン』を見ました。これは完全に大人向けのエンターテインメントです。もちろん、旧作オリジナルアニメーションの世界に親しい大人という限定に…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (38)

16日(月)、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキー/読売日本交響楽団の「ミサ・ソレムニス」を聴きに東京へ。しるばーさたん氏の所にも詳細レビューがあります。 大作です。第1曲「キリエ」で合唱がフォルテで入った一瞬、さたん氏がとってくれた1階後ろ…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (37)

キタエンコ/N響の悲愴,序奏〜提示部冒頭を見逃しましたが,ほぼ全曲を視聴。第2主題前のTutti部分のテンポ運びなど,何か自分と類するものも感じます。 宇野先生は「悲愴は世紀末の大芝居」とどこかに書いていました。しかし,僕の眼には「悲愴」のスコア…

クリ拾い (22)

シューチョのアーカイブ (5) ──1999.1.13.「相撲プレイヤー若乃花(3)」── ============ 昨日は風邪でダウンしていましたが、そのおかげでリアルタイムで対出島戦での若乃花の「蹴返し」を見ることができました。いやあ、実にあざやかに決まりました。幕内で…

クリ拾い (21)

シューチョのアーカイブ (4) ──1998.5.30.「相撲プレイヤー若乃花(2)」── ============ 僕が若乃花のファンである理由は、「弟思いのやさしいおにいちゃん」という人柄がポイントなのではなく、あくまで相撲の内容が主です。彼の相撲には味がある。なぜか。…

クリ拾い (20)

シューチョのアーカイブ (3) ──1998.5.30.「相撲プレイヤー若乃花(1) 」── 今年の大相撲初場所は朝青龍の復活優勝で幕を閉じましたね。僕はどうしても朝青龍を好きにはなれませんが、彼へのバッシングはもっと嫌いです…。さて、シューチョのアーカイブ、今回…

クリ拾い (19)

山田太一脚本のドラマ『ありふれた奇跡』について。期待以上です。山田太一「最後の連続ドラマ」だそうです。いったん見始めると珠玉の台詞・場面が続き、一息もつけません。脚本自体はもちろん、1シーン、1アングル、その他演出のすべてが、たいへん濃い…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (36)

大晦日、N響の第九はスラットキン。この指揮者は何かしら「おや?」と思わせることを仕掛けてきて、大きな感動とまで行かないながらも、なかなか面白い。一例は、歓喜の主題をヴァイオリンにはA線で弾かせたことでしょうか。 ──ですが、本稿の本題は「紅白歌…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (35)

シューチョのアーカイブ (2) ──1998.12.14.「厚化粧に隠された涙─ゲルギエフの芸術─」── 「アーカイブ」第2弾です。ワレリー・ゲルギエフ&マリインスキー劇場管弦楽団の1998年大阪公演について書いた文章です。ゲルギエフ評としては少々甘過ぎるかな、と現…

わかる人、わかる時、わかる可能性 (24)

高専ロボコン2008全国大会、ロボコン大賞は津山高専「キカイタイソウ」。津山高専は、2007年も力のあるロボットでしたが残念ながら地区大会決勝で敗退、リーダー?の彼が2007年と同じで見覚えがあったのです。おぉ、やはり今年もすごい、と思いました。変身…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (34)

シューチョのアーカイブ(1) ──1999.1.25.「ベームの名演奏」── 2009年が明けました。今年もよろしくお願いします。 僕には「眠らせたままではもったいない未発表原稿」がまあまあ多数ありまして(笑)、この場に適するように修正しつつアップしていき、数回…