2011-01-01から1年間の記事一覧
チャールズ・テイラー 『<ほんもの>という倫理 近代とその不安』 (田中智彦訳、産業図書、2004年) 3冊立て続けにサンデル関連の本について書いてきましたが、実は私がより関心を持っているのは、名前まであやかっているマイケル・サンデルよりも、その…
記事の性質上、当該作品の“ネタバレ”を含みますので、ご了承下さい。 映画「電人ザボーガー」を観ました。「特撮オペラ」と自ら銘打った通り、すばらしいエンターテインメントでした。いえ、さらに「特撮オペレッタ」「特撮新喜劇」というべきか(笑)。原典…
「特選オーケストラライブ クリストフ・エッシェンバッハ/パリ管弦楽団」を視聴しました。なかなか聴かせます。いやあ、しかけてきますねえ、エッシェンバッハ。テンポといいバランス(出し入れ)といい、スコアの細部に宿る楽音一つ一つまたそれらの織りな…
「たかじん胸いっぱい」888回5時間半生放送SP、山本太郎さんに大拍手! 生放送でよくぞ…と思いますが、編集不可の生であることが逆に奏功したともいえます。脱原発の考えについてカメラの前でこれほど澱みなく熱く多く語る彼には、確実に覚悟がありま…
マイケル・サンデル 『公共哲学 政治における道徳を考える』 (鬼澤忍訳、ちくま学芸文庫、2011年) こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。 前回(『サンデルの政治哲学』)で紹介した4つのサンデルの著作のうち、翻訳版としてはこれが一番後発です。『ハ…
小林正弥 『サンデルの政治哲学 <正義>とは何か』 (平凡社新書、2010年) こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。 本書には、「ハーバード白熱教室」および『リベラリズムと正義の限界』『民主政の不満』『(人工的人間)完成に反対する理由』(注)『公…
野間秀樹『ハングルの誕生 音(おん)から文字を作る』 (平凡社新書、2010年) こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。 ハングルの表音文字としての合理性について、薄々は知っていたつもりですが、その様相が想像以上にすごいことをこの本に教わりました。…
こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。 森達也『A3』(集英社インターナショナル、2010年) 「オウム真理教の側から社会を撮った」2つの映像作品『A』『A2』に続く完結編。ただし、今度は活字(本)です。500頁余りながら、一気に読めました。著者渾…
マイケル・サンデル 『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』 (鬼澤忍訳、早川書房、2010年) こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。長らくとごぶさたしてしまいましたので巻頭言を再掲します。 「書評夢情」「書法夢我」「値張れ…
俳優・竹脇無我の訃報に驚きました。和田浩治、大坂志郎、松山英太郎…、『大岡越前』出演者がまた一人故人となり…。僕の“「見る目」の育ての親”である大叔母の節子が、好きでした。加藤剛との、当時屈指の「二枚目」共演に、母と節子が毎週欠かさず見入って…
カテゴリー「シューチョのアーカイブ」内には、このリストだけを置いています。各リンク先が当該記事です。 (1) 1999.1.25「ベームの名演奏」 言の葉と音の符、楽の譜は文の森(34) (2) 1998.12.14.「厚化粧に隠された涙─ゲルギエフの芸術─」 言の葉と音の符…
前田英樹『日本人の信仰心』(筑摩選書、2010年) こんにちは、マァイケル・・ヨンデルです。 一昨年秋から、柳宗悦に傾倒しています。そのきっかけは二つありました。一つは鳥取で出逢った『限界芸術論』が柳について触れていたからです。そしてもう一つが…
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦ベリアル銀河帝国』 ──以下、記事の性格上、上記映画の「ネタばれ」を含みますのでご了承下さい。── 予想外なことに、なかなかおもしろかったのでした。少なくとも前作よりはいいと思います。 それにしても、3体の昭和…