音楽の編み物

シューチョのブログ

2010-01-01から1年間の記事一覧

クリ拾い (33)

「獣医ドリトル」(TVドラマ版) ──── ちゃんと現実を見なきゃダメだ。たくさんの癌が早期治療によって克服されている、という現実を。 ──── TVドラマ「獣医ドリトル」 第8話の台詞──記憶だけで書いていますのでこの通りではなかったかもしれません──。自分が…

マァイケル・ヨンデル「ハードカバーと白熱電球」(4)

こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。前回のつづきです。 物理学者/エスペランティストの小西岳に、『きらめく数学』第1章を読んでもらい、意見を乞うたところ、次のようなコメントが届きました。 ──── 数の集合拡大のルールと言えば、 環の公理が成り…

マァイケル・ヨンデル「ハードカバーと白熱電球」(3)

──── 多くの人から寄せられる質問に、なぜ(-1)×(-1)=1なのかというのがあります。貯金と借金を考えたり、未来と過去を考えたりといろいろな説明の仕方がありますが、もっとも究極な答えは、 そのように決めたから ということです。えー、と思われたかも知れ…

マァイケル・ヨンデル「ハードカバーと白熱電球」(2)

──── O氏「 0 は何もしないということだから,a+0=a はわかる.しかし,なぜ a×0=0なのか,高校のとき以来ズッとわからん」. 私(しばらく無言)「 0 が何もしないという意味なのは,足し算のときだよ.かけ算のとき,何もしないに当たるのは1なんだ.だ…

マァイケル・ヨンデル「ハードカバーと白熱電球」(1)

──── 実際、この波動と粒子の問題において、ほかのどんな問題においてよりもいっそう、痛感されることは、われわれが直接的経験というものによってどんなに悪く教育されているかということであり、またわれわれが、どれほどまでに、初期の力学的経験の一面性…

マァイケル・ヨンデル「ハードカバーと白熱電球」(0)─予告─

====== 時流にのって?新カテゴリーを追加します。シューチョが読書家マァイケル・ヨンデルに変身、ブックレビューを「クリ拾い」から独立させ、今後はこちらからお届けします。 ====== こんにちは、マァイケル・ヨンデルです。全国のヨンデル姓のみなさんも…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (52)

フジテレビ ONE「夜のヒットスタジオ」で1977年12月19日の回が放送されました。これは当時、確実に見ていましたね。って、もちろん、日付ではなく映像を見てわかったのです。33年ぶりに初めて再放送を見たわけですが、憶えているものです。高田みづえ「ビー…

クリ拾い (32)

『岩波科学ライブラリー132 ブックガイド 文庫で読む科学』 (岩波書店編集部編、2007年) ブックガイドのレビューというのも…。ガイドにある本を読んでそれをレビューせえよ、と自己ツッコミしつつ。 9人の自然科学者がそれぞれ、文庫で読める主に自然科学…

クリ拾い (31) ──映画『トイレット』──

──ネタバレ注意…と一応お断りするものの、すでに方々で書かれているネタのようです。── モーリーの台詞「欲求に理由を求めるのは無意味だ」が心に残りました。ピアノを弾くキャラクターである彼の言葉として示されたことにも意味がありますね。欲望と欲求は…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (51)

「歌謡界の旋律造型の名手」について書いている途中ですが、ふと、「冷めた気持ちで、音楽を頭で聴いている」との誤解を受けるかもしれない、と思い当たったので、ちょっと補足しておこうと思います。 堺正章「さよならをするために」にせよ研ナオコ「さよな…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (50)

ここのところ、ここでは「本業」以外のジャンルについてばかり書いていますが、もうしばらくそれが続きそうです。 ごく最近、いわゆる「歌謡曲/J-Pop界」にも、「同曲異演」が多数あることを知り、いささか認識を新たにしました。この「界」ではそれらは「…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (49)

野口五郎を生で聴きました。カバー曲を多数含む新しいCDのリリースに合わせて行われた無料の屋外イベントで、「私鉄沿線」「魅せられて」「また逢う日まで」の3曲が披露されました。どの曲も予想以上によかったと思います。 彼はトークで、歌はうまいが音程…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (48)

「夜のヒットスタジオ」にて2回めの「星の砂」。沖縄民俗音楽との共演。といっても、音楽的には特に何ら関連のない2つが、接続部分も何も設けられずにただ交互に演奏されるだけのシンプルなものではありますが、なぜか「つながってないぞ/意味ないぞ」と…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (47) ─音楽の情熱的本質─

『美の中の対称性 数学からみる自然と芸術』(新井朝雄 日本評論社 2009年)の第6章「音楽の基礎数理と対称性」冒頭で、著者は、ライプニッツの「音楽は魂が自ら行うひそかな数学的実践である」との言葉を引き、「音楽の理的本質,すなわち,音楽が根源的に…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (46)

ふとチャンネルを合わせた「題名のない音楽会」にHIROSHI登場。彼のピアニスティックで華麗な弾きっぷりを久々にたのしめました。 番組は、「親子ほど年の離れた」と紹介された“こまつ”との対決ラウンドという形で進められました。まずは前座で「サッちゃん…

言の葉と音の符、楽の譜は文の森 (45)

ヤマハでカリンニコフ交響曲第1番のミニチュアスコアを見つけ、即購入。去年9月の発行のようですが、日本版が出ているとは知りませんでした。これはおいしい。これまでにもササヤ書店で(カルマスでしたか)大判を何度か手にとったのですが、買うまでには…

わかる人、わかる時、わかる可能性 (29)

さて、今回もそれ自体は期待通りおもしろかった高専ロボコンでしたが、全国大会のTV番組としての構成にはかなり不満です。特にBSの方は、当然全試合実況中継を期待したのですが、もろにダイジェスト編集版でした。いえ、放送時間の制約からもある程度のカ…

わかる人、わかる時、わかる可能性 (28)

高専ロボコン2009全国大会、地上波通常版、BS全試合版ともに視聴。地区大会とは様相がだいぶ異なりますねえ。長岡「コメックス」、呉「7πRADIAN(7パイラジアン)」、岐阜「Spica(スピカ)」、一関「若さま」などなど、地区大会の映像ではふるわなかった…