音楽の編み物

シューチョのブログ

恩師追悼

宇野功芳先生が旅立たれました。

高校からの親友がネットのニュースを見てすぐメールで知らせてくれたので,報じられた日には知ってはいました。ここ数日,ごく普通の日常を過ごすことはできても,ふとこの消し難い事実を思い出しては,先生にもう会えないと思うだけで心がざわめき,何にも手がつけられず,しばらくふさぎ込む自分がいました。今もそれを押して,書いています。

先生が音楽について綴った数多の文章こそ,私の音楽人生の礎です。

その後,直接お会いでき,ささやかな交流をさせて頂いたことは大きな喜びでした。しかし,私の中での先生の存在の大きさ深さの自覚に比して,その交流の度合いは,とてもとても少な過ぎました。もっと,もっと,お話したかった。自分の怠惰についてどれだけ悔やんでも悔やみきれません。手紙も,筆無精の自分を恨むばかりです。これで恩師とは,よく言います…。レコード芸術の月評の休載をみてふと気にはなりつつも,今年の夏こそは厚かましく会いに出向こうと決意していたはずなのでしたが…。最後にお会いしたのは,昨年の大阪の第九。小型スコアのスケルツォ最終小節の所にサインをもらい,少し会話し言葉を頂きました。変わらぬ高いお声と若々しい笑顔で迎えてくれました。

…中途ですが…,受け止めて,落ち着き,つづきが書けるようになる自分を待ちたいと思います。