音楽の編み物

シューチョのブログ

わかる人、わかる時、わかる可能性 (28)

 高専ロボコン2009全国大会、地上波通常版、BS全試合版ともに視聴。地区大会とは様相がだいぶ異なりますねえ。長岡「コメックス」、呉「7πRADIAN(7パイラジアン)」、岐阜「Spica(スピカ)」、一関「若さま」などなど、地区大会の映像ではふるわなかったロボットたちが見違えるように活発に動いていました。地区大会が終わってから全国大会までの期間に操縦も含めリファインしたのでしょう。そう見てとれることはこれまでのロボコンももちろんありましたが、今年はそれが特に顕著のように見えました。

香川(詫間)「SKY(スカイ)」は、決勝戦のラスト5秒でローリングジャンプを決め、何と満点を獲得して優勝。これにはさすがに驚きました。「SKY」には意匠的な施しがほとんど無く、金属むき出しの出で立ちでしたが、却って新鮮ともいえます。今回のロボットたちでいえば「軟体ダンサーズ」「オバチャンバラ」「鶴恋慕」など、意匠が冴えるロボットは、意匠がロボット自身の成り立ちにとって必然的であるわけで、単にかわいいかわいくないという問題ではありません。「SKY」は、これらと対照的でありながら、そのむき出しの姿がF1カーのような機能美を備えていて、これはこれでやはり意匠美といえるのですね。

さて、ロボコン大賞は、満点優勝の香川(詫間)のダブル受賞か、とも思いましたが、広島商船「新!!シンデレラの巻」が受賞。おぉ、そう来たか。よかったよかった。「大賞は広島商船に」と願うファンは多くいたと思います。僕もその一人でした。2007年のサレジオ「二戦錬馬」の大賞受賞もそうでしたが、素人的大衆的な人気と、玄人の集団である審査員の評価とが収束・一致するという、ロボコンのコンテストとしての長所が十分表れた大会になった、と僕は考えます。