音楽の編み物

シューチョのブログ

作品のスタイルと演奏のスタイル (5)

言の葉と音の符、楽の譜は文の森(13) 2007年2月

 吹奏楽曲の楽譜にはアーティキュレーションが山盛り…などと述べましたが、何と、シューマン「ライン」のスコアに「スタッカート+テヌート」が記されていました。第3楽章の木管に対して。自筆譜との検証などができる環境にはありませんが、ブライトコップフのフルスコアなので信頼性は高いと思われます。ハッハ。

 こうなってくると興味関心は「アーティキュレーションの系譜学」というところへと移っていくことになりますね。何か文献があるのかしら。自分が接してきた作品のスコアをざっと思い出してみるに、スタッカートはかなり古くからあるようです。テヌートはそれよりは新しいのでは。アクセントの記号より、文字のスフォルツァンドの方がずっと頻度が高いような。手もとにバッハからショスタコーヴィチまでのミニチュアスコアがありますし、これらを自分で調べ上げるだけでも何かつかめるかもしれませんね。