音楽の編み物

シューチョのブログ

駒尺喜美『紫式部のメッセージ』(こましゃくきみ、朝日選書、1991年)

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駒尺喜美さんは祖母・小西綾と約50年連れ添った同居人。小西・駒尺は日本のフェミニズム黎明期を牽引したうちの二人で、一定以上の世代の女性学に携わる人ならまず知らない人はいないと信じます。綾は、単著は1冊も残さなかった運動家で、東京での勉強会の中心になったり大阪・広島などを講演して回ったりした、いわば女性学のソクラテス。駒尺さんはフェミニズム批評でいくつもの著作を残した文学研究者。

 

『結婚の向こう側』に引き込まれ、『魔女の論理』に戦慄し、『漱石という人』をガイドに『三四郎』『それから』『こころ』『行人』へ。そして、旧著の文庫化である『高村光太郎フェミニズム』に感動したのと同時期、確か『漱石という人』の次の新著として出版されたのが『紫式部のメッセージ』でした。熱く読み進んだ当時の感触がよみがえります。…が、詳しい内容は忘却(苦笑)。この機に再読しようと思います。